ガーリッシュな日々

三十路過ぎた女が女子ってどうよ? なんていうツッコミは鼻で笑い飛ばして、♂どもとは関わりを持たないことをヨシとするキャパ小さめ、住んでる世界も狭いめな同性愛者のちょっと愚痴っぽい日常。
基本的には楽しいことのほうが大好きなんですが・・・。

クローゼット

三十路まで生きてきて
クローゼットであることを私は卑怯だと思ったことはない


 ※ クローゼットの意味がわからない人は放置します


ほんとの自分が出せないとか
逃げてる気がするとか
確かに悩ましいことではあるけど
カムアウトしたからって歓迎されないことがわかってて
へたをしたら職場からイジメられないとも限らないし
最悪は放逐される場合もある
したくて できる人はすればいいと思うけれど
私はしない
リスクを犯して冒険をする必要がないと思うから


ただ 誰かとつきあいたいなら
その人にはカムアウトしないと始まらない


素敵な出会いがあって恋に落ちたとしても
そんな素振りは見せられないから
しばらくは近くて遠い片思いを抱きながら
ピンク色のため息を量産する日々が続く
もっと仲良くなれたら
もっとお互いのことを理解しあえたら
心が通じ合う時も来るかも
かすかな希望が死んでしまわないように
片恋の苦しさをじっと耐える


ただの知人から友達には簡単になれる
問題はカムアウトする距離感だ
友情が親友と呼べるほど育ってしまうと
それまで費やした時間と思いが
かけがえのなさとなって重くのしかかる
友情と恋愛感情のどちらが重くて
どちらが軽いとかは測ることができないし
失くしても仕方がない関係などありえない


そんなこと夢にも思わなかった相手が
びっくりして動揺することも
あるいはドン引きすることも
軽蔑されて もう知人以下に成り下がることも


培った友情さえ嘘や偽りに見えてしまうかも
全て予想される可能性だ



私は親友に告白したことが何度かあって
許容されることも拒否されることもあって
反応は様々だった
辛いのは昨日までの自分と
何にも変わらないのに全否定に遭うことだ
とても理不尽だけど
だからって相手のキャパの小ささを責められる?


世の中には同じ顔した人はいないのに
誰もが異性に恋をすることになってるから
私たちは生まれついてのデミアン(異教徒)だ
考えてみれば物心ついてこの方
寝ても覚めても異性愛を礼讃する風潮の中で
みんな育ってきたから
それが当たり前で自然だと刷り込まれてる
悪意があろうがなかろうが現実はそうなの
でもってみんなと同じじゃないとハブられる
少数派は少数だからイジメられるのだ
じゃあひたすら隠れるしかないじゃないの



この世の大多数が諒とすることに
おぞましさに鳥肌立てて全身で拒否反応してしまう
周囲の理解や思惑とまったく相容れない自分がいる
それを表面的に取り繕って何にもなかったように
淡々と生活することを義務付けられている
なんてかわいそうな私! ぎゃはは(爆笑)
セクマイが生き辛いのは事実だし
それなりの覚悟みたいなのも必要だったけど
そんな自己憐憫に浸ることなんて一度もなかった


だって自分は女に生まれたことも
同性しか愛せないことも不幸だと思ったことないもん
女は確かにめんどくさいけど
男がめんどくさくないかどうかなんて知らないし
男子特有の悩みがあろうがなかろうが
私の知ったことじゃない
まったく興味ないんだもの


それどころか男なんかいなきゃいいのに・・・
ってよく思うくらいうっとぉしい存在なのだ
だけどそれも人の好き好きだからね
人様に押し付ける気はサラサラないけど
私にも押し付けないでって思ってるだけよ